棚田について
日本の原風景、棚田。
その胸を打つ美しい風景は、
先人の知恵と工夫の結晶でもあります。
山の斜面に作られた棚田は、その優れた保水機能から「自然のダム」とも呼ばれ、
また「生物多様性の保全」「伝承文化継承機能」といった点においても、
重要な役割を果たしています。
しかし近年は、
「平地と比べて手間が2倍、収穫量は半分」とも言われる生産性の低さもあり、
この貴重な水田は急速に失われつつあります。
そのような現状から、
棚田では「保全」や「守ろう」という言葉がよく使われていますが、
私たちは、「守っていくには、続けていくにはどうしたらいいんだ?」という「問題」から一度離れてみて、
「今この瞬間に、棚田という存在がどれだけ人に喜びを与えられるだろうか?」という、
「問い」をたててみました。
そこから生まれる小さな喜びの連鎖が、結果的に続いていくということなのでは?と考え、
棚田のお米を使った「棚田アイス」をつくり、お届けしています。
棚田アイスで繋がる、日本各地の棚田
上山口の棚田
御用邸の町として知られる葉山町の山手には「日本の里100選」にも選ばれた、都内からも非常にアクセスの良い棚田があります。
2000年には、この地で収穫されたお米が、皇室の新嘗祭へ献上されています。
嶺北の棚田 - 高知県土佐郡
土佐町と本山町にまたがる嶺北の棚田では、お米日本一コンテストで2度、最高金賞に輝いた「土佐天空の郷」というブランド米が作られています。毎年夏には「棚田アート」も開かれており、訪れた人の目を楽しませてくれます。
姨捨の棚田 - 長野県千曲市
長野県千曲市にある姨捨の棚田は、松尾芭蕉が句を詠んだ場所としても知られ、国の名勝、重要文化的景観にも選ばれています。また、こちらの棚田米は、第17回米・食味分析鑑定コンクールでプレミアム認定を受けています。
上山の棚田 - 岡山県美作市
上山はかつて8300枚もの棚田を有する地域でしたが、時代の流れとともに荒廃。2007年に関西圏の都市住民を中心に結成された「英田上山棚田団」が上山での活動を始め、地域や行政、企業とも連携して棚田を再生しました。
山都町の棚田 - 熊本県上益城郡
重要文化財「通潤橋」は、江戸時代に造られ今も活躍する天然石の水道橋。通潤橋が潤す白糸台地の棚田風景は、国の重要文化的景観にも指定されています。平成28年熊本地震被災の修復工事を終え、令和2年に圧巻の定期放水復活。